「緑色の坂の道」vol.6954

 
    河童保険。
 
 
 
■ おまえは不良のくせにさ、根が小心なんだよ。
 と、随分と前に言われたことがある。
 その時はやや頭に来たのだが、振り返ってみればその通りで、片足をいつもどこかに掛けていたような覚えがあった。
 

「緑色の坂の道」vol.6953

 
    江戸切子。
 
 
 
■ まだ痩せた月を眺めてから戻ってきた。
 手元に藍色のグラスがあって、切り口がやや厚い。
 ショットのグラスというのは、唇にあたる辺りが要なのだが、最近はどうでもいいというか、角ばったそれも悪くないと思っている。というよりも、少しいびつな方がまだいいような気もしていた。
 むろん、内側で嘗める場合はである。
 

「緑色の坂の道」vol.6952

 
    薄手の雪。
 
 
 
■ 海沿いの道路を、借りてきた車で走ったことがあった。
 そこにもコンビニはあって、広大な駐車場である。
 売っているものはどこも同じで、値段も変わりがない。
 アメユキ トテチテ ケンジャ
 

「緑色の坂の道」vol.6951

 
    春のごとく。
 
 
 
■ あれやこれや時は過ぎる。
 この冬はブルゾンを二枚重ねて過ごした。時には上にウールのコートも着た。
 黒いセーターが何時の間にかなくなっていて、適当に求めた。
 最近はメイド・イン・ジャパンが売り物になっているらしく、上海訛りでそう説明されるとここだけが租界のような気もする。
 

「緑色の坂の道」vol.6950

 
    残されたる江戸。
 
 
 
■ 中公文庫にそうしたものがあって、手元にばさりと落ちてきた。
 棚の中からである。
 柴田流星 著。江戸川朝歌 画。
 題字もいいのだが、ブックデザイン、表に出ている版画の顔がいい。