ブエノスアイレスな夜。
■ 彼は何を知っていたか。
と言えば、たぶん戦後なのだろうとおもう。
2010年6月 Archive
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スタウト 6.
■ そんなことを思い出したのは、虹の橋の上を流れに従って走っていた時である。
速いセダンがいて、トヨタのEU仕様なのだが、これはプリメーラの初代に少し似た走りをする。
この辺り、覆面の方々が密やかに法定速度少しで走っているのでうかうかできない。
■ EU仕様は白ナンバーの観光バスを抜き、それから左に入った。
前には上から下まで英国製のミニがいる。男独り。
私はそれにつき、湾岸に流れるところでEU仕様の後についた。
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スタウト 5.
■ 彼は一時車から離れていた。
書体じゃね、所帯を持ち、始めに買ったのがプジョーの短い奴である。
首都高のC1でくるりと廻り、これからは4駆だと280のスバルに走る。
オイル減るだろ。
そうでもないすよ。
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スタウト 4.
■ で、そのベレッタだかグロックはどうしたかというと。
数年して後輩に譲った。
彼は三鷹に住んでいて、ブツの受け渡しは長い長い、ところどころ錆びた陸橋の上である。
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スタウト 3.
■ 20代の終わり頃だったろうか。
ダッシュに当時出たばかりの15連発のモデルガンを入れていた(ええ、良い子はじぇったいに真似をしないように。時代が違います)。
15連発というのは、もちろん本物の仕様である。
30過ぎて、赤いランプの点くそれを付け加え、当時乗っていた車のシートに下にベルクロで留める。
■ 全く意味がないことは知っていた。
まだ原っぱだった埠頭の辺りにでかけ、それから牛丼を食べて戻った。
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スタウト 2.
■ ひっくりかえって文庫を捲っている。
仕事の資料は別にして、小型車に積んできたのは古本が数冊。
真空管のマニュアルと「丸」の古いもの。
それからやや高い歯ブラシと、捨てるべき下着である。
■ キタザワー、おまえ歯ブラシと剃刀はいいもの使った方がいいんじゃねえか。
と、医者をやっている悪友が言った。
これ、シリコンか。
おまえな。
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スタウト。
■ あるとき別宅にいた。
かろうじてエアコンはある。
冷蔵庫には、6つに割れたチーズと、やや薄い黒ビール。
■ 電車の音がする。
ブレーキをかけているのか、雨上がりの911かAMG4ポットみたいに響いている。
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格差わすれて。
■ 踊りあかそう。
とは、誰も言わない。
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風について 3.
■ 代表作というのは3つあればいい。
という説がある。
毎年、そうした作品が作れる訳ではないのだと。
■ これはとても含みのある話で、好きな小説家や絵描き、デザイナでも写真家でも。
彼(もちろん彼女)が世に知られるきっかけとなった一作が必ずある筈である。
なかどころで一作。その後に一作。
■ 後は何かと言えば、その変奏曲なのだろう。
それをマンネリと呼ぶのは簡単だが、ひと目みてこれは誰だというスタイルを作るのがどれだけ難しいことか。
スタイルを保ちつつ、老けていくことがどんな技なのか。
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風について 2.
■ 緑色の坂の道 vol.4872
に載せている作品は、自分で言うのもなんであるが、好きである。
場所は何処か。季節は何時か。
レンズやフィルムはどうで、その時撮影者は尿意を催していたのか。
どうでもいいことなのだが、ちょっと脇道に逸れた絵柄だと思う。
下に、不要な線のようなものも入っている。
■ 今であれば、そうしたものは消すのだろう。
そうはしたくなかったのも、少し予感のようなものがあったからだ。
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