2010年5月 Archive

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     担ぐ側。
 
 
 
■ 上半身を陽に晒した彼の胸板は厚かった。
 臍の廻りがすこし凹んでいるので、歳は40になるかならないかだろう。
 地元に生まれ地元に棲んで、それは平日の午後だったが、氏神に顔をみせている。

 
     神輿こぶ。
 
 
 
■ 首のうしろが太い。
 あ、もしかして、神輿かついでいらっゃいました。
 う。ええ、中学の時まで。
 の。残るんですよ。
 そうなんですか。

 
     水の祭。
 
 
 
■ あるとき、神社の境内で隣あわせた。
 暑いですね。
 と、隣の方に声をかける。
 う、ぐぐ。
 と、彼は声を出す。
 
 
 
■ 暫くすると、私の車の傍に近よってきた。
 これは、あ、あれですか。何キロぐらい出るんです。
 少しばかり詰まるのだが、その時彼はポロ・シャツを脱いでいた。

 
     ローダウンのサバーバン。
 
 
 
■ 山下公園の辺りで、時々角を曲がる。
 90年代後期のサバーバンがいて、僅かにラメが入っていた。
 私はと言えば、ニュウ・グランドの奥の席でつぶれている。

 
     曲がり角のところで。
 
 
 
■ ロラン・バルトではないが、写真というのは寝かせるものだとおもう。
 表参道にあるシガー・バーには、ダンヒルの何年ものが置いてあって、ソムリエがその値段を言う。

 
     旅してきたひと。
 
 
 
■ 御婦人が杖をついていた。
 海を眺めている。
 車は黄色いナンバーの四角いもので、ふたつみつ、県境を超えてこられたらしい。
 
 
 
■ 私は後部座席からM6を取り出して開放にする。
 御婦人の帽子にピントを合わせ、1/15で撮ると、恐らくはブレている。

 
     半島の外れで。
 
 
 
■ 出っ張ったところというのは、なにものかが凝縮されるのだという。
 何かといえば、出たところであったり、そこへ辿り着いた技の果てだったりもするのだろう。

 
     内灘。
 
 
 
■ あるとき、私は半島の真ん中を走っていた。
 次第に暗くなる。
 ETCは使えず、制服を着た係員がぶっきらぼうに手を出す。
 大きいの困るんだよな。
 
 
 
■ 崩してきたら。
 とは言わない。
 すいませんと頭を下げて、水銀灯の下にいる。

 
     自信のない方が先にオリる。
 
 
 
■ ご存知、麻雀放浪記の中の名台詞である。
「麻雀は、技術が同じなら、先にオリた方が負けである」(阿佐田哲也)
 
 
 
■ オリる、というのは何かというと、もう駄目かなと思うことである。
 現役じゃねえな。
 と、悟られることでもある。

 
     アフター・ユゥブ・ゴーン。
 
 
 
■ 34のRに乗っていた後輩というかなんというかが欝になった。
 辞めたとか、今どうしているかは聞かなかった。
 確かかなり若い頃、家を建てた筈である。
 よくなったりね。
 そうでなかったりね。
 うん。

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