2010年4月 Archive

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     HEAT BREAKER 3.
 
 
 
■ 多分、首都高環状あたりでは、例のハイブリットには適わないだろう。
 911のGT2がいたのだけれども、ツィンカムを積んだサニーのセダン辺りに煽られていた。遠征してきたのである。
 
 
 
■ Ecoのタイアで、少し濡れた北の丸トンネル辺りを、すっ飛んでいく度胸は今の私にはない。あそこはギャップがあって、ギアをひとつふたつ落としてからトンネルの状態を見極める。
 右も左も、逃げ場というものは汚れたタイルで、そういえば東京とはそういう場所だった。

 
     HEAT BREAKER 2.
 
 
 
■ 10代でも20代でもなんでもいいのだが、ものには順序というものがある。
 ストーンズのHEAT BREAKERは、カセットで何度も聴いた。
 こういった感傷に浸れるのも、ちょっといいところのお坊ちゃんだからだということも、あとになって知れる。

 
     HEAT BREAKER.
 
 
 
■ 私はツェッペリンを聴いていた。
 寒かったのである。
 
 
 
■ ね、どうしてとばすの。
 ちょっと黙っててくれ。

 
     ドリフト。
 
 
 
■ あるとき、首都高の何号線かでハイブリットの後についた。
 ルーフのランプを消した個人タクシーである。
 ひとつ前のトヨタであるから、恐らくは20万キロ近く。
 速いのである。
 
 
 
■ 彼はほとんどブレーキを踏まなかった。
 彼。
 だろうとは思う。
 時々左右に振れながら、細いEcoのタイヤでコーナーを抜けていく。
 クリッピング・ポイントの取り方が泣かせる。

 
     水が流れなくなって久しい。
 
 
 
■ きみはそこにいるだけだ。

 
     ざらつく 2.
 
 
 
■ 一体に、デザイナも写真家も、細かな技が得意である。
 どうでもいいようなことにこだわる。
 使っているソフトのバージョンであったり、48手であったり、あれこれなのだが、残念なことにそこで完結してしまうことがほとんどで、ちょっと向こう側にはいけないことも多い。
 向こう側とはなにか。
 と言えば、これが兄さん、面白いものでしてね。
 
 
 
■ 私はやや嫌になったので、階段を降りて暫く歩き、車の傍にいく。
 エンジンをかけ、暖気のあいだ毛羽たきで埃を払う。
 向こう側にはアストンが一台入っていて、隣は初期型の500Eである。

 
     ざらつく。
 
 
 
■ 旧日本軍の「誉」エンジンについて書かれた本を捲っていた。
 前に一度開き、そのままにしておいたものである。
 壊れかけたソファの上に横になり、それを眺めていると、次第にうんざりした気分に陥るのが分かる。
 レース用のエンジンで、戦争を遂行しようとした。
 日本刀のように精緻で美的なものに陸海軍とも国運を賭けた。
 
 
 
■ こういった、半ば精神主義のようなものがどうも苦手である。
 飛燕でB29に馬乗りになったとか、もう駄目だと思ったとたん海面で背面宙返りをした隼戦闘隊長であるとか。
 どうせ死ぬなら、ブラフ・シューペリアで意味なく転んだロレンスのように、その後の物語があってもいいだろうとは思うのだが、半分は似たようなことをやっているのである。

Photo,Designed by kitazawa-office.

 
     女のモトデ。
 
 
 
■ 基本的に、わたしはじぇんじぇんわるくない。
 というのが、ものごころついた辺りからの妙齢のあれこれである。
 いいなあ。
 と思うのだが、それを口にしてはいけません。
 相方は5年(20年でも可)前の何月何日を覚えているのだった。

     再びモトデについて。
 
 
 
■ モトデというのは何かというと、男の場合、ムゴーイ目にあうかどうかのお話である。
 今日はできるぞと意気込んでいったとたん、始まったりとか。
 あるいは、コネその他で楽勝と思っていたら、梯子外されたりとか。
 あくまで男の場合であるが、大体において自分が悪いのであって、あんた見る目ないのねで終わるのである。

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