2009年7月 Archive

| 1  2  3  4  5  6  7 |

Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.

 
     バービヤール。
 
 
 
■ 発炎筒の近くに、ごろりと死体がある。
 兵士か子供か、それを撮る陣営の素直な男がいて、住宅街のスーパーの傍で個展を開くのだ。

 
     ニーチェの著作権。
 
 
 
■ 細かい雨というのは一番滑る。
 首都高の繋ぎ目で、フロントが曖昧になった。
 試しにややきつくブレーキを踏んでみると、ABSが動作するしないかである。勿論直線でアクセルを踏めば、イエローのEPSが点滅する。
 私はギアを落とし、白い個人タクシーと速度を合わせた。
 彼らのペースが日常深夜のほぼ限界で、これは35のRやカレラの4でも同じことだろうと思う。
 
 
 
■ 間欠か定常かを迷うような雨の中、赤白い発炎筒が車線の真ん中に並んでいる。
 視界は曇り、点滅している光の中に黄色い作業車が案外に大きく、同じ色のヘルを被った男たちがコーンの内側にいた。

 
     水沢に。
 
 
 
■ 私は仕事を終え、戻るところだった。
 事務所に電話を入れ、腹が減ったのでそれから殺伐としたハンバーグを食べた。
 人造の砂を噛んでいるような味がした。テーブルがべたべたしている。
 そんなこと。
 窓から外をみると、彼が身をかがめて仕事していた。

 
     夏越。
 
 
 
■ いつのものか、若い女性が歌うJAZZのアルバムらしきものを流していた。
 何処へ行ってもグローバー・ワシントンが流れていた時代があったが、その時できた子は今思春期を過ぎた。

 
     あやめ。
 
 
 
■ トンネルを抜けると視界に赤いものが飛び込んでくる。
 焦げたような匂いがして、発炎筒がばら撒かれていると気づく。
 雨である。
 霧にも似て7月も終わろうとしている。

Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.Photo,Designed by kitazawa-office.

 
     夜更けの口説 3.
 
 
 
■ ライカのR8は、下手をするとF2より重い。
 道具として使い倒すという感じでもないので、頼まれ仕事の時には持っていかない。
 だがそのスクリーンを覗いていると、MFというのもいいものだなと思う。
 
 
 
■ 誰に対して作品を作っているかというと、どこかに口うるさい妙齢がいるのである。
 いいものはいい。駄目なものは横向き。
 そんな男や女が向こう側にいて、あなたなにやっているの、と笑う。

 
     夜更けの口説 2.
 
 
 
■ 高いといえば高い。
 けれども、Ecoという車の最も一般的なそれ、その革シート・バージョンに400近くを出すことを考えると物の価値というのは不思議である。
 自分はどこにいるのだろう。

 
     夜更けの口説。
 
 
 
■ 今、デスクにライカのM6とR8のボディ、それからレンズ数本が置いてある。
 とりあえず麻のマットの上に置き、その横には文庫数冊とエタノールがある。
 何をしているかというと、途方に暮れているのだった。
 
 
 
■ 銀座というかなんというか。
 夏のなんとか会というDMが届いて、ちらりと捲るとぴかぴかである。
 ブラック・ダイアモンドの粉みたいなものを細工した指輪が40.
 これはいいなと思うデザインの時計が78.5.
 そういうものか。
 そういうものさ。

| 1  2  3  4  5  6  7 |