2009年1月 Archive

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Monochrome-Flash. Designed by kitazawa-office

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     クラブ・サンド。
 
 
 
■ 浜崎橋JCTから右に折れる。
 ギャップがあって、濡れていれば少し尻を振る。
 そこから左に加速するとレインボー・ブリッジの方角で、時代だったとはいえもう少し恥ずかしくない名前を付けて欲しかった。
 
 
 
■ ギアをひとつ落とし踏んでいく。
 速い大型トラックがいて、三桁をプラス10程度で走っている。
 ここは時々覆面のPCがいるので周囲を確認しながら広いところで抜いた。
 いつまでこんなことをやってるんだ。
 と、片隅に浮かぶ。

 
     南本牧の角 2.
 
 
 
■ その日は打合せをすませ、都心部の地下駐車場から車を出したところだった。
 微妙な時間帯で、空が灰色に抜けている。
 手近なところのランプから首都高に乗ると、思いのほか空いていて、浜崎橋のJCTから海が見えた。
 
 
 
■ 今から10数年前、私は「夜の魚」という小説を書いた。
 そこではこんな風に出てくる。
 
「蒼白い塔が左手にみえている。
 近づいてゆくと、夢をみているような錯覚に陥る。夏のタワーだ。
 ちらりと海がみえ、高速一号線に入る。
 鈴が森で事故があった。
 赤い発煙灯が何本も落ちている。白い煙が低く広がっている。
 遠くまで見通せない。
 そう思うと雨に入った」

 
     南本牧の角。
 
 
 
■ の辺りで雨になった。
 洗ってもらったばかりだというのに、人生とはこんなものだが、車体の上を水滴が流れるのも、少しばかり自意識をくすぐる。
 すこし古い車はできれば綺麗な状態で保っておきたい。
 と最近私は思うようになった。
 かつてのように、半年も放ったらかしで、小学生に指で悪戯書きをされるようなことはまずない。確か鯨の絵だったが、描いたのは男の子か、結構うまいものだった。
 
 
 
■ 空冷の930や964。もちろんナローのそれでもいいが、この辺りが綺麗に乗っているとああ、いいなと思う。
 メルセデスのW126や124の初期型でも、金をかけるべきところにかけ、ゆるゆると走っているのは、半分は趣味の世界で私は好きである。
 趣味なんて、と言われるのかもしれないが、実用性ということから言えば1.3リッターの小型車でほとんどは足りる。
 まれにナンバープレート辺りの照明を真っ白なLEDに変えているものもみかけるが、そこまでいくと別物で、ナンバーを眺めると足立だった。
 川崎と横浜、または横須賀が違うように、東京とはいっても場所によって車体の落ち方とタイアの銘柄が違っているのだった。

 
     357号のブルース。
 
 
 
■ 薄い頭痛がする。
 小雨の中をすこし歩いたのだ。
 首都圏で車に乗っている方ならお分かりだろう。軽く流すというと、どうしても国道357、通称「東京湾岸道路」の辺りをうろうろすることになる。
 千葉の辺りから、遠くは横須賀方面まで。途中、首都高速に乗ったり降りたり、あるいはあの店でパサついたハンバーガーを頬張ったり、脇道に抜けて古くからある洋食屋に入ったりする。
 
 
 
■ 暫く東京を離れると、全体に身体が馴染むまでに時間がかかるものである。
 復帰の仕方は人それぞれだろうが、私の場合には無駄にひとつふたつ走ることと、無駄に酒場でぼんやりすることがそれに該たる。
 酒場は先日、いつものところで漠然としていた。
 最近、コヒバが好きになって、そればかりを頼んでいる。
 珍しくネクタイをしていた。

 
     蛸足と日本酒 2.
 
 
 
■ 慌しく買い物をして、あちらこちらに送ってもらう。
 持っていったカメラはホテルから宅急便である。
 たいして撮らなかったのだが、コンパクトフラッシュとポジだけは胸ポケットに入れた。
 これで眠れるのだろうか。
 冬の列車、窓際は寒い。

 
     蛸足と日本酒。
 
 
 
■ 角の辺りを曲がって、どうしようか考えた。
 暖簾を一瞥し、この辺りならとおでん屋に入る。
 いいですか。
 と、声をかけながらである。
 
 
 
■ その町には都合二日いた。
 二日目の夕方もそこで一杯を飲み、それが私には珍しく日本酒である。
 一合が300円。蛸の足が300円。

 
     それから濡れた藁。
 
 
 
■ あるとき、港町を歩いていた。
 思ったほどの雪はなく、暫く経つと霰になった。
 私はタクシーを拾い、帽子を被った運転手さんに盛り場と街の神社を尋ねた。
 それにしても、どうしてこんなに眠いのだろう。
 時差というほどのこともなかったのだが。

 
     乾いた空 2.
 
 
 
■ 不倫していたんです。
 とか、妙齢に言われた。
 別にドキリとしないところが退屈である。
 まあ、この乾き方はそうだろうな、と思ったりする。

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