2008年11月 Archive

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     ゴールド 2.
 
 
 
■ 私はその紳士が嫌いではなかった。
 懐かしい価値観をされているなという気がした。

 
     ゴールド。
 
 
 
■ いつだったかディーラーのソファで暫く待っていた。
 隣に60過ぎの紳士が座っていて、フロントの人間が明細を読み上げている。
 エアマス交換、という単語が耳に入る。
 紳士はやや大柄で、左腕にロレックスのゴールドをはめていた。
 
 
 
■ 計77万。
 それは車検の代金だろうか、それとも修理だろうか。
 私は、その方がどの車に乗っているのか少しばかり興味があった。
 
 
 
■ カードを二枚出し、こちらから20。残りはこちらでと小声で指示しているのが聞こえる。
 目の前には黒いセーターを着た若い男が座っていて、顎をあげてPR誌を眺めている。

 
     冬近い海まで 3.
 
 
 
■ 漠然とするなら、車も酒も一緒である。
 友人の多くはゴルフをたしなみ、私も誘われるのだが、申し訳ないがセンスがないのだと辞退している。彼らの場合、半分は仕事でもあって、確かにそういう集団に属していることが役に立つこともあるのだろう。
 みんな偉くなったもんだなあ、と私は外から眺めているのだが、なにいってんだよ、昼飯800円以下だよ、とメリハリを教えられた。

 
     冬近い海まで 2.
 
 
 
■ MOTUL の場合、私の車では3000キロ程しか保たないような気もする。
 その度にホテルのバー辺りでボトルが一本入れられるワケである。
 一番手頃なものだけれども。
 
 
 
■ 酒場というのは、一人で漠然とするためにあるようなところもあって、実際隠れ家のようなところには滅多に妙齢を連れていかない。
 本格派だと、まれにある。
 そうしたところでワインなどを傾けている大人の姿がどうも苦手だというところもあった。 思慮深い狐のような顔をした女性が、特殊なチーズなどを注文していたりすると、何故だかわからないが胸のあたりがつかえてくる。

 
     冬近い海まで。
 
 
 
■ MOTUL 300Vは軽い。
 モーターサイクル、そのレーシングに近い世界で評価が高いのは分かるような気がする。
 第三京浜を西に向かう途中に、カワサキの古い単車を専門に見ているバイク屋があるのだが、そこで組みなおしたW1SにはMOTULを入れているという。
 胸ポケットに「いこい」が入っているかのような、よく喋る親父さんが教えてくれた。 1950年代にデザインされた「今日も元気だ、タバコがうまい」の広告に出てくるような風貌である。
 店の人だったかどうかは定かではない。帽子は被っていなかった。

 
     潜像退行 2.
 
 
 
■ かつて、こうした話題は「青い瓶の話」の方に書いていた。
 緑坂はどちらかといえば、単独の作品、流れである。
 そういえば先日、一台PCを組んだ。
 ケースやHDDは余り物を使い、メインの基盤と石だけでどうにかなったのだが、クリーンインストールするのが面倒だった。
 夜更けに仕事場に残り、ぼそぼそとセッティングする。
 こんなことばっかりやってるんだよなあ、と思いながら酒を嘗める。

 
     潜像退行。
 
 
 
■ 現像に出したポジの中に、暫く放置しておいたものが混じっていた。
 色褪せしているコマがある。潜像退行である。
 原則的にフィルムは他のひとに触らせないので、空いた時間にスキャナにかける。
 手袋まではしないが、HCLのフィルムクリーナーなどは必需である。
 時々はローパスフィルター用の綿棒なども使う。
 
 
 
■ 技術は進むのだけれども、そしてある程度はそれに追いついていかねばならないのだけれども、この辺りも半分は間合いと距離の取り方があるような気がしている。
 大分進んだとはいえ、まだ液晶モニターでは厳密な発色が厳しい。一般のモデルではほぼ全滅である。
 かといって広い色領域に対応しているとされるCRTの専用モデル、その最終型もやや緑が強い出方をしていた。
 この辺りの事情はメーカーのサービスマンなどが案外に詳しく、つまり数年経たないと評価は定まらないというようなところもある。
 デジタル関係の雑誌はその過程を省いていた。仕方のないことでもあるのだが。
 性能と価格のバランスを考え、最近もう一度、CRTの程度のいいものを捜しておこうかなというような気にもなっている。
 無駄なこととは知りながら、である。

Photo,Designed by kitazawa-office.

 
     Time After Time 3.
 
 
 
■ 仕事と私生活というのは、やはり何処かで繋がっているものである。
 それは匂いと奥行き、その幅のようなものだろうか。
「満れば欠ける」と書いたのは山本夏彦さんだったが、この辺りの呼吸というか、ちらちらと世の中に出たり引っ込んだりの按配というのは、半分は独特、空気である。
 
 
 
■ そのかたちは、ある一定の年齢を過ぎると総合的なものに近くなってくる。
 ちょっと残酷じゃないか。
 あるとき、確かにそうなのだった。

 
     Time After Time 2.
 
 
 
■ 打合せの帰り、遠回りして湾岸近くを流す。
 マイルスの歌物が流れてきて、なんていうイントロだろうとボリュームをあげた。

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