2008年10月24日
「緑色の坂の道」vol.4164
しばらく坂道。
■ 雨である。
湿気がある。
私はといえば、久しぶりに緑坂を書いている。
いくつかモードのようなものがあって、それが切り替わるのを待つ。
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2008年10月24日
しばらく坂道。
■ 雨である。
湿気がある。
私はといえば、久しぶりに緑坂を書いている。
いくつかモードのようなものがあって、それが切り替わるのを待つ。
磨く日、走る日。
■ 我ながら子どもじみた楽しみだとは思うのだが、相変わらず車に触っている。
歯ブラシと割り箸でモールの水垢を取ったり、ボディの鉄粉なんかをなぞったりしていた。飛ばした記憶はないのだが、飛び石の跡などをみつけて唸る。
おおむね今日は磨く日である。
■ 数日の後、夜更けに車を引っ張り出して上へあがる。
35ミリの単焦点をつけたカメラを肩からぶら下げる。このレンズ、なかなか評判が良くて、デジタルになってから私も使う頻度が増えた。
辰己のパーキングで200円のコーヒーを一杯。
好きそうな走り屋が何台も停まっていて、その車を見ているのも暇である。
明け方近くの夢。
■ そんなことを〆切前にやる訳である。
つまり、解決の糸口を見出すためにふらふらするのだが、別の方はそういう時、釣竿かかえてワゴンを飛ばすという。
途中でひらめいて戻ってきたんだけどさ。
忘れますよね、途中で。
首からレコーダーぶら下げているんだよ。
■ 自分の声は聞きたいと思わないので、真似したいとは思わないが、まあどのような世界も似たようなものである。
思いつきが実のあるものなのか、明け方近くの夢なのか、実際に作業に入ってみないと分からないところもある。
ふとい電気の話。
■ 数ヶ月くらい前から、太いオーディオ用コードを用意していた。
エンジンとボンネット内部のアースポイントを繋いで、電気の流れをよくする。
体感上効果があるとかないのだとか。
確かボルトが10ミリなので、あれ買ってきた端子じゃ入らないじゃん、という按配で、パーツ屋との間を何度か往復する。
外で出たついでに寄る訳だが、忘れるので、助手席下にコードを置きっぱなしにしていた時期もある。
■ 何時だったかな、ひとつ仕事が終わったので、漠然とやってみようかということになる。まだ半袖の、九月の夕暮れ近い頃だったと思う。
地下でもそもそやっていると、どうしてもボルトが外れない。CRCをかけても無駄である。
せっかくこの日のために、スナップ・オンというブランド物の工具をひとつだけ買ったのに、大体この位置じゃつっかえて廻らない。
いたしかたなく近くのスタンドにいき、ガスをいれたついでに廻してもらった。
ふとい電気の話 2.
■ それから一週間程経ったろうか。
ようやく時間がとれたので、明るいところでボンネットを開ける。
使う工具は、廻らない位置だけ、昔から持っている眼鏡レンチである。
廻るところはブランド物を使ってみる。
■ あるところでは2500回転から体感できる、と書かれていたが、私の場合には1500回転くらいから若干の効果が体感できている。
踏んでトルクが厚くなる、というか、全てのヒューズを交換した後のような印象である。
つまり、ハーネスなどが劣化していて、電気的には若干ロスが出始めているということなのだろう。その部分を補うという。それを考えると単純に喜んでいいのか疑問だが、ハーネス全交換は極めて高価なのだから仕方がない。
プラグやエアクリーナー、またはデフオイルを交換した場合と同じように、いずれは慣れてしまうものだけれども、まあ手を入れればまだいけるものかしら、と、2秒ばかり床まで踏んだ。
交差点で。
■ 立ち尽くしている男がいる。
まだ若い。
彼はもぐりこめず、それから流れ、そしてそのままである。
交差点で 2.
■ 戻ると張り紙があって、各所にカメラを設置するらしい。
台数を増やすのだ。
半分は仕方のないことかと思う。
いつからそんなことに、と少しだけおもう。
2008年10月25日

ウィアード・ララバイ。
■ 秋には爪先で踊るような湿ったピアノが似合う。
湿ったかと思えば乾き、歌ったかと思えばいい歳をして泣いている。
先日、久しぶりにウィントンを聴いた。
若いな、と感じることがあって、あるいは伝統的なJAZZそのものにあまり興味が持てなくなって、暫くのあいだ遠ざかっていたのである。
■ そういえば九月一杯、ほとんど酒を嘗めなかった。
欲しいと思えないのである。
それはそれ、流れにまかせておけばいいので、また旨く感じる時もくるだろうと思っている。
at midnight...
■ チェンバースのベースは良いのだが、この間の抜けたドラムはというと、フィリー・ジョーだった。
地方都市のJAZZ屋のライブを聴いているような按配で、それはそれ、バーボンなどを煽るのにもってこいだが、チェイサーにコーヒーを貰うと少し胃にくる。
at midnight...2.
■ ウィントンのピアノは乾いた小雨のようである。
そう思っていると、ちょっと嘗めたくなって、12年のスコッチを取り出した。
ごく普通に売られている、四角い瓶のそれである。
ショットで一杯。
ノートPCのUSBが旨く動かず、マウスは放り投げてしまった。
■ 薄く窓を明けると、月が見えた。
夜の庭も黒く広がっている。
鉛筆のように突っ立っている高層マンションにはまだ灯りが点いていて、壁際に人影がある。
2008年10月29日
冬のあしおと。
■ いつだったか、雷雨の中にいた。
一の橋までが混んでいて、タワーが近くにみえる。
冬のあしおと 2.
■ 鳩笛を手に取った。
冬は7センチのヒールを履いて近づいてくる。
冬のあしおと 3.
■ 新しいパウダー。
がまんできずに愛したの。
■ あるとき、辰己のPAで、いしだあゆみさんを聴いていた。
ピーナッツが歌った「大阪の女」である。
湿り具合と投げ出し方が微妙に違っていて、月の満ち欠けその前後という按配だろうか。
よい子は意味がわからなくていいのである。
トテモ上手にさそわれて。
■ ことのおこりはこの十三。
と言えば、また違うものになる。
ミナミとキタでは、自転車の乗り方も、パチンコのネオンの色さえも少し柄があるのだという。
京都から博多まで。
■ 辰己PAで漠然としていると、次は藤圭子さんである。
いくつくらいの時の歌か。
作詞は、先だって亡くなられた阿久悠さんだった。
ある種意志をもって、惚れた男を男を捜しながら流れてゆくというお話だった。
京都から博多まで 2.
■ 新橋から銀座。あるいは錦糸町。
それも丁目や路地、またはビルのあれこれによって客層もヘルプも違う。
自腹ではこの辺り。相手によって時価なのもこの辺り。
かつて文壇の方々が半ば学割で飲んでいた跡は今は更地である。
■ 一気に博多まで、と言ってしまったところが新しかった。
阿久悠さんの作詞がである。
その距離に実感があった時代。
待つのではなく、ひたひたと惚れた男を追い詰める女。
ドウシタラヨカロ。
2008年10月30日
ソリッド・ステート・サヴァイヴァー。
■ いつまでも漠然とはしていられないので、車を出すことにした。
M3のひとつ前のものが先行していく。色は曇った金色。
結構いじっているようで、あれはボンネットをカーボンに替えてるかな。
■ 私は初代のM3が好きである。
M1のエンジン。6気筒あったものをぶった切って4発にする。切った跡をボルトでふさぐ。
いかにも即席のレース仕様というところが物語だった。
今でもファンが多く、程度のいいものは結構な値付けをしているという。
いじればいじるだけコストもかかり、ま、確実な泥沼のひとつ。
男受けだけはする。
ソリッド・ステート・サヴァイヴァー 2.
■ 次の代のM3では性格が変わった。
ボディが緩くなる。
前期・後期で排気量も馬力も違うのだが、軽く廻るのは先のものだと言われた。
■ 今30代前半なら、エンジンの当たりのついたものを買って潰すに手頃である。
昼飯代を削りオイルに金をかける。3000くらいで換えたりする。
バイク用オイルを転用するといいという話もあるが、その辺りはどうなんだろう。
ズリ、と滑る雨の降りはじめの首都高速の目地で、ちらっとカウンターを当てて喜ぶ独身さんいらっしゃい。
2008年10月31日
冒険者たち。
■ 原題を「LES AVENTURIERS」
ロベール・アンリコ監督。ジョゼ・ジョバンニ原作の名作である。
仔細は、かつて「青い瓶の話」に寄稿していただいていた十河さんの書かれたものにくわしい。ほとんどそこで言い尽くされているところも、ある。
■ 主演のアラン・ドロンというのは、実は案外な単車マニアであった。
冒頭に出てくるBMWのサイド・カーはアールズ・フォークで、R60だったか。
私自身サイド・カーを所有したことはない。欲しいなとも思っているのだが、置き場が車一台分は優にかかる。
若い頃、先輩のバイク乗りの方にカー側、それから単車側で何度か経験させていただいたことはある。
サイド・カーのカー側パッセンジャーというのは、ほぼ路肩、アルファルトの20から30センチ上空に顔がある。別にそのままシートに座っていてもいいのだが、こと少し速く走ろうとすると、サーカスのような按配になってしまう。
公道ではもちろん怖い。
■ 映画の中、ドロンはくるりと廻る。
これ、下手をするとカー側を軸にして空中に舞うところで、それがどういう感じかといえば、旧ドイツ軍が登場する戦争映画、その中にそうしたシーンが見られる。
チェックメイトキングツー、こちらホワイトロック。
軍曹が機関銃を撃つと独特の灰色をしたサイド・カーがひっくり返る。
あれですね。
三点支持のジャッキ・アップ現象とでも言うのか。
あるいは古いワーゲンやべレットGTの、一定の速度とコーナーで尻がフワリと浮かぶ様に似ているのか定かではない。
冒険者たち 2.
■ この映画の主題のひとつは、青春の馬鹿騒ぎと三角関係である。
そういってしまえばそれまでなので、見るべきは細部、ディティールの情感ではないかと個人的には考えている。
■ とはいえ、これくらいの年齢になると笑いながら何度目かを見直すという訳でもなく、手元にDVDもしくはビデオがあったとして、体調を整えてから、と思うのは何故だろうか。
誰にでも思い当たる節があるからで、リノ・バンチュラがいい味を出していた。