冴はほとんど声を出さなかった。
■ 醒めている訳でもない。
しかし、沸いてくるものの密度に薄い空白があるような気がした。
(「夜の魚 外灘」)
2008年5月 Archive
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吉原夜話。
■ という本が書棚にある。
昔、何度か書いたことがあるような気もする。
■ 何時だったか、今は退職されている半ば恩人のような方とメールのやりとりをした。
そこに「相方」という表現があった。にやりとしたものだが、相方というのはつまり滝田ゆうさんや吉行さんの世界である。荷風もしかり。
今手元にある、松竹の宣伝マンだった鈴木和年さんの本にも当然のように出てきていた。
祇園の隅のなんとか楼に居続けたり、洲崎の辺りで銭湯帰りに軽く遊んだりという描写がある。
洲崎と言えば、ちょっといい日本映画があるのだが、そのスチールは色っぽい。
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当時いいなと思ったものが色褪せる。
■ 相方の話ではなく、多分年齢のせいである。
20代から30代半ばというのは、自意識だけは無駄に高く、そのくせなかなか居場所がないものだった。
男の場合である。
金もないのに酒を嘗め、ガソリンを入れ、もさもさと牛丼を食べる。
■ 深夜、床に置いたテレビを漠然と眺め、モノクロの裕次郎が素足にスリップ・オンを履いてポーズを取るのをいつか真似しようとか思っていた。
バブルの最中だというのに。
股上がヘソの上までくるパンツは、ことさら脚が長く見えるようにしつらえられたものだとちょっと知る。
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本牧ラット 2.
■ 当初の緑坂というのは比較的長い散文で、丁度今書いているような分量だったろうか。
300を超えた辺りから、数行とかタイトルに一行だけという形式もあらわれる。
と、ここから表現論に流れると品がなくなるのでやめにする。
■ こういうと誠に失礼だが、先に書いたバーは今や少し田舎臭い。
NPOかNGOの会合の後のようなご婦人が、黒服と馴れあっていたりする。
仕方ないのである。
私とて、ECOバックに財布と書類入れて座っているのだ。
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本牧ラット。
■ 昔、横浜のニュウ・グランドには、水のないプールがあって、私達は
裏口から入った。
何故かというと、ニュウ・グランドのトイレが好きだったからだ。
■ すりガラスで、中に入っていることが分かる。
ドアの下に隙間があって、靴先が見える。
そこで充分に用をたすことができれば、男としても一人前なのだと考えた。
■ 橋が出来、ロビーに中国人の姿が目立つようになった。
駐車場がつぶされ、その上にガウディばりのモニュメントができた。
側にいる女も違う。
「本牧ラット」という不良の小説を誰かが書いていた。
良い題だと思う。
「緑色の坂の道」vol.48
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これから、何処へゆこう。
■ 昔の読者からメールがきて、確かこんなの書いていましたよね、と言う。
少し索ってもらうと「緑色の坂の道」vol 41 である。
93年くらいか。この頃、volの後に . は付いていない。
■ ログとってあるんですよ。
と、彼は書いてきていた。
勿論面識はないのだが、そういうこともあろうかと思われた。
「とにかくね、ネオ・クラシックってのが一番危ないんだ」
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霧の180 2.
■ 本パッケージに記載されている製品名の「まいるど」の表現は、本製品の健康に及ぼす悪影響が他製品と比べて小さいことを意味するものではありません。
■ 緑坂はフィクションである。
日記ではないし、いわゆるブログではないので、その辺りくれぐれもお間違えなきよう。
と、こういうことを書かねばならない時代というのも以下略。
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霧の180.
■ 200と書かないところが、ある意味節度だと考えていただきたい。
CBの750。K0とかK2とか、いい音がしたのはK0からK1辺りまでだったが、どんなに助走をしてもグリーンのメーターパネル上の針は、180から下がってはくれなかった。
タンクの上に伏せているのにも疲れる。
第一、頬が痛いのである。
■ カワサキからZ1が出てZ2になり、これはDOHCだから200は軽いと10代の小僧達が騒いだのが70年代。
海沿いの国道や県道を意味なく、親を泣かせながら夜な夜な走った。
刀の1100だったろうか、240という数値を出してあれこれ遊ぶ。
フレームの捩じれ具合に味があると、口バトルを繰り返す。
今時、綺麗な刀を見ることはほとんどない。
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だけど俺には似合わない。
■ エアマスの具合は大丈夫のようである。
エアクリーナーとプラグと、デフオイルを換えたのが少しばかり前提になって、料金所から廻してみると格別問題はなかった。
ガツッ、とブレーキを踏むのだが、まあいける。
911のそれ程ではないが、酷く左右に振られないところを見ると、ブッシュもまだ生きている。
■ 湾岸にあるPAで缶コーヒーを買った。
暖かいものにするか、冷たいのかで少し迷った。
こんな時間に、私はナニをシテイルノカ。
雨を見ているのである。
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明日が似合う奴もいる。
■ 雨は少し酷くなってきていた。
一段シフトを落とし、トラクションをかけながら流している。
フロントが少し硬く、指定より0.1上げてもらったのがカンに触る。
ミシュランのPS2はウェットに強いと聞くが、限界を試そうという気にはならない。
雨の夜のレインボー・ブリッジは事故が多いのだった。
■ エルグランドに抜かれる。
これを貼ればチャリティーになりますよ、というステッカーが二枚貼ってあった。
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