残花 2.
■ シャツの上にベストを着るのである。
カメラメーカーが作っているのはどうも丈が長いので、私はアウトドア用のそれを使っているが、最近はフィルムをポケットに入れないので、半ば格好だけというところだろう。どこにライターを入れたかを忘れる。
■ 昔、なんとなく新橋辺りで買った釣りのチョッキを着ていて、これで結構間に合った。地方へいって首からカメラを二台ぶらさげていると、子供達がよってくるのである。
2008年4月 Archive
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残花。
■ 先日、思い立って花を追うことにした。
どうせ仕事が進まないのだから、半分は逃避である。
デジタル一眼を二台と銀塩一台。そこに最近はほとんど使っていないコンタックスのコンパクトカメラである。
確かベルビアが入っていたはずだ。
■ 出発が〆切などのせいで二日ばかり遅れる。
明け方近く、地下の駐車場に降りてエンジンをかけた。
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同じセビロ。
■ 最近、会合の時、大体同じ背広を着ていく。
本来は三着作るものらしいが、そこまで余裕はないので二着である。
色は黒っぽいもの。または紺。
革のベルトの時計をしようとすると、大体電池が切れている。
■ 昔からどうも堅気には見えないらしく、それで困ったことが何度かあった。
かといってその筋の方々と厄介になったことは一度もなく、あいつは別だと匂いで分るのだろうか。あれはあっちだからと。
一時期、豚のような逆輸入車を洗いもせず乗り廻していたのは半ばその反省とも言え、なるべく目立たないようにしようかな、と思うところもある。
今もその気分は濃厚だが、いい歳になったのである程度はどうでもいいやというところもある。
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ブルー・スェット。
■ 薄っすらと頭が痛い。
疲れと寝不足と二日酔いのせいだが、誰が悪いのでもない。
■ 会合が数回、深酒が一回。
あっさり消えて、なんとなく独りになったのが一回。
手元にパルタガスを持っていたので、シガーのあるバーへ行って半分だけ吸った。
カウンターに近場のOLらしき妙齢がいて、バーテンと馴れ合っていた。
妻帯者はパスということで。
どこのホテルのポイントカードが。
■ いいたい年頃なんだろうなあ、と思いながら疲れている。
ギネスはカチカチに冷えていて、それもまた困ったものである。
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春の鯵。
■ 尖ったものを、ひとつ選りわけている。
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春驟雨 2.
■ 一人暮らしをしたことがあったの。
彼とは別れてね。
肝心なことは言わない。
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春驟雨。
■ 細かい雨が斜めに流れている。
君は曇っていて、それでよかったかと考えている。
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駒沢の912 4.
■ 色々と語弊はあるのだが、ナローの912が停まっていたとして、これが夜の葛西臨海公園だとまた違うものになる。
ナンバーマッチングしたりして、メッキのホイルを履いていたりする。
それもいいのだが、決して嫌いではないのだが、全てにタバスコをかける妙齢と食事をした後のような、河沿いの気分になるのはこちらの勝手である。
■ 寝た後によく喋る。
または壁に頭を打ち付ける。
ドーシタラヨカロ。
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トパパ派。
■ グッチの850はほとんど名車である。
というようなことは何度も書いた。
手に入れようと思っても、まずは数年がかりで、その後のレストアを含めると、ほぼ一生付き合う覚悟が要るだろうか。
それはそれ、考えてみれば安い道楽なのかもしれない。
■ 883、通称パパサンと呼ばれるハーレーの軽い奴に乗っている大人達を時折みかけるが、その辺りで軽く流すのも粋である。
あれもいいバイクで、下道を小さなカメラバックと共に走りたくなる。
トパパパパ、と排気音がMFのカメラのようなのだった。
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駒沢の912 3.
■ 車好きというのは馬鹿なもので、買えもしないのにあれこれを想像する。
これが単車となると、少なくとも私の場合、ひとつかふたつの選択肢しか思いつかず、少年期からを振り返る。
■ 何時だったか、有楽町の近く、ガード下にモトグッチのルマンの初期型が停まっていたことがあった。
その風景は今でも覚えている。
多分今の私と同じくらいの年齢、平日だったから恐らくはクリエィティブな仕事をしている方がオーナーではないかと想像もした。
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