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         ライク・ア・ラブレター 1.
                               近藤 等則





 もらって一番うれしいのが Love letter。
 書くのに一番熱が入るのも Love letter。
 Love letter はたった一人のひとのために書く。
 同時に10人の女性に Love letter を出し、誰からも返事をもらえなかった友人が、「オレの住所を書くのを忘れてた」と負け惜しみを言っていたのを思い出す。



 Love letter を出すようにCDをつくって世の中に出す方法はないだろうか。
 と、何年も前から思うようになった。
 10年前、東京を家出して、アムステルダムにドロップ・アウトして以来、通常のコンサートをしたり、CDを出すことに興味を失った。「地球を吹く」と称して、地球の大自然の中で電気ラッパを即興演奏する旅に出たり、アムスではエレクトリックな機材で曲を作る毎日。



「地球を動きながらこうしてできてくる音楽を Love letter のように聴いてもらうには、自分のプライベートレーベルを作るしかないだろう」
 そう思いつつも、音楽は作っても販売ルートに乗せることをしないまま何年もたった。風となった自分の音楽を固形化して人にとどける作業が、自分ひとりでできるはずもなかったのだ。



 今年3月、イラク戦争ボッ発数日前、急に「曲を作ってFree Electroでレコーディングしよう」と思い立ち、曲作りに没頭。6曲録音した。
 醜い戦争をしてしまう人間のエネルギーをどう感じて音楽にできるか、熱が入った。
「文明は衝突しても文化はミックス(融合)する」
「オマエ達が核分裂してるならコッチは核融合だ!」
という意気で、久しぶりに作ったバンド・サウンド。10年ぶりに日本人で結成したエレクトリックバンド
Free Electroによる初レコーディング。



 Over the Rainbow にかけて Over the Rainbomb というタイトルを考えついたまではよかったが、どういう販売をするか等何も決まっていない。
 まずはジャケットのデザインだ。「大人の戦争わかんない、僕たち子どもにはわかんない」がメッセージのOver the Rainbombだし、長男の空太にジャケットデザインをやらせよう。子どもっぽい手作り感覚でどうだろう。題字は黒田征太郎さんにカラフルなクレパスで描いてもらおう。



 それから、
「THE 吉原」ビクターのCDで仕事を始めたビクターエンターテイメン トの小川部長にディストリビューションのことを相談した。
 そして、ビクターミュージカルトレーディングの大槻代表取締役を紹介していただき、日本国内の販売を引き受けてくれることがトントン拍子で決まっていった。

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